英語解説
2021年2月8日
助動詞を語源から徹底解説!助動詞の基本を完全マスターできます!
(この記事は 2023年6月21日に更新されました。)
・助動詞っていろいろな意味があって、全部覚えられないよ
・couldとbe able toは同じじゃないって聞いたけど、どういう事?
・should は「~すべき」の意味であってる?
・mustとhave toは同じ意味だよね?
この記事は、そんな方へ向けて書いています。
こんにちは。
ステューデイアス英語学院のHankです。
留学せずに国内で英語を身に着けた純日本人です。
今はその学習経験をもとに、社会人向け英語スクールを運営しています。
今日は助動詞を解説していきます。
助動詞全てを解説すると、結構なボリュームになってしまいますので、使用頻度の高いものに絞っていきます。
この記事を読めば、今までとは違った、助動詞の感覚や使い方を身に着けることができます。
その理由は、助動詞の語源に結びついた解説を行うからです。
あまり知られていないけど、大切な基礎になりますので、是非最後までお読み下さい!
記事の最後には、英語学習で失敗しないためのヒントを満載したPDFについて、記載しています。
それでは行きましょう!
今日も宜しくお願いします!
目次
助動詞とは
まずは、助動詞の基本について確認していきます。
すでに助動詞の基本をご存じの方は、読み飛ばして下さい!
助動詞の使い方
動詞は形を変えて、現在形なのか過去形なのかを表すことができますが、話し手の気持ちや考えを付け加えることはできません。
そこで、助動詞の登場です。
助動詞を使うことで、話し手の気持ちや考えを付け加えることが可能になります。
普通、can・must・may・shouldなどを単に助動詞と呼びますが、厳密には法助動詞と呼びます。
この法助動詞の「法」とは「mood:ムード」のことで、先程の「話し手の気持ちや考え」を指します。
これは、話し手が思っていることです。
もしも本当に怒っているなら
と書くでしょう。
このように、助動詞を使うと、話者の「考え・気持ち」を文に込めることができるようになります。
助動詞canの解説
それでは、ここの助動詞の解説に入ります。
まずは、can について解説していきます。
一番身近とも言える助動詞で、その使用範囲も広いです。
しっかり、意味を理解していきましょう!
canの語源
助動詞canの語源は、ズバリ「to know how to:やり方を知っている」です。
手元にある江川泰一郎氏の名著「英文法解説」によると次のように書かれています。
”He can speak English. を He knows how to speak English. と考えれば、can本来の意味が感じられる”
つまり、「can」が語源の意味で使われた場合、「know how to」で置き換え可能というわけです。
canは「できる」以外にも、いろいろと意味を持っています。
語源の「やり方を知っている」という予備知識を持っていれば、他の意味も理解しやすいと思います。
canの3つの意味
- 能力・可能
「やり方を知っている」ので、「できる」という能力や可能の意味になっていきます。Can you speak English?
英語を話すことはできますか?→「英語を話すやり方を知っていますか?」になり、やや相手に聞くときには抵抗があると感じる場合もあります。
Do you speak English?の方が適していることもあります。
- 可能性
「できる」とう意味が更に広がり、「あり得る」「~かも知れない」を表します。Anybody can make mistakes.
誰しも間違いはあり得る否定文でしようすると、「あり得ない」「そんなはんずない」という意味になります。
The road can’t be the shortcut.
その道が近道のはずない - 許可
① ~してもいい
「あなたは~することができる」→「あなたは~しても良いよ」という意味の広がりですYou can use my pen.
あなたは私のペンを使ってもいいよ。
→あなたは私のペンを使うことができる② ~してもいいですか?
「私は~することができますか?」→「私は~しても良いですか?」と考えれば、理解できますね。
Can I come in?
入ってもいいですか?
→私は入ることができますか?③ ~してくれませんか?
「あなたは~することができますか」→「~してくれませんか?」の方が、文脈によってはしっくりくる場合もあります。Can you give me a hand?
手伝ってくれませんか?
→あなたは私に手を貸すことはできますか?
couldの意味
couldは過去形ですので、「やり方を知っていた」から「~できた」という能力を持っていたことを表すことができます。
他にも、いろいろな用法がありますが、まずはこの基本を押さえましょう。
could とbe able toの注意点
be able toはcanやcouldの置き換えとして、学生時代学んだ方も多いかと思います。
ただ、1つだけ注意してほしいことがあります。
過去に「できた」という日本語を英語にする場合、couldとwas/were able toのどちらを使うか注意が必要です。
解説します!
私は若い頃、10キロ泳ぐことができた
この文章はcouldを使っていますので、「若い頃に10キロ泳ぐ能力を持っていた」ことを表します。
能力があったことを伝えており、「実際に泳ぐことができた!」を伝えることができません。
実際に「10キロ泳ぐことができた」を表すには、be able toを使って、
と表現します
mustの解説
次は、助動詞のmustです。
mustもよく目にする単語で、have toとの置き換えができると習ったことを覚えているかも知れません。
mustもいくつか意味を持っていますが、語源から意味を広げることで、イメージしやすくなると思います。
また、mustとhave toの違いにも触れたいと思います。
mustの語源
mustはもともとmosteという形であったそうです。
mosteには、「~することを許されている」「~できる」という意味があったそうです。
「~することを許され、それだけをすることができる」から「~しなければならない」という意味に広がったとも考えられます。
mustの3つの意味
- 義務:しなければならない
語源に近い意味の「~しなければならない」を表します
I must finish my homework tonight.
私は今夜宿題を終わらせなければならない - オススメ:~はお勧めだよ
mustは個人的な考えに基づいて「~しなければならない」と言った強制の響きがありますが、そこから、「押し付けたいくらい、強く勧めたい」という意味で使われることがあります。If you come to Japan, you must visit Kyoto.
日本に来るなら、京都を訪れるといいよ。 - 確信のある推量:~に違いない
話し手が「そう考えなければならない」という強制から「~にちがいない」という意味に広がっていますYou must be hungry.
お腹が空いているに違いない。この推量(簡単にいうと想像)の場合は、mustの後ろの動詞は状態動詞になります。
must とhave toの違い
助動詞は、話し手の考えや気持ちを付け加えることができるものでした。
これはmustにもあてはまります。
mustは「話し手自身が「~しなければならない」と思っている」ことを表します。
対して、have toは「外部の事情などから、客観的に「~せざるを得ない」」ことを表します。
つまり話し手の気持ちとは無関係で、規則やルールなどの事情で、「しなければならない」を表します。
mustは話し手の考えや気持ちを主張することになるので、キツい響きがあります。
have toはルールなどの客観的な事情によるので、「ルールだから、そうしなければならない、そうせざるを得ない」というように、話し手の考えの押し付けがないので、mustよりも柔らかい表現になります。
mayの解説
続いては、助動詞のmayです。
これもよく目にする助動詞ですね。
mayの語源
mayの語源は「能力」「力」です。
時の経過とともに、意味が変化し「~する力(能力)を持っている」→「何をすることを許される」となり、話し手の「~してもよい」という意味になっています。
mayの3つの意味
- 許可:~してよい
相手に「~してもよいですか?」と許可を求める場合には、canも使えます。
mayを使ったほうが丁寧になるので、上司や目上の人には、mayを使うほうが無難です。 - 推量:~かもしれない
canやmightも使えます。
ただ、同じ日本語「~かも知れない」でも、確信度に差が見られます。can> may> mightの順で確信度が高いです。
- 祈願:~でありますように
May S+V!という語順で、「~でありますように!」を表します。My you be happy!
あなたが幸せでありますように!mayの「~してもよい」という意味を使って、「神が、あなたがこうふくになることを許しますように」と解釈することも可能です。
日本語の「万歳!」は、「1万歳まで長生きしますように!」という表現です。
これを英語では、「Long may S+V!」で表します。
shouldの解説
続いて、助動詞のshouldを解説します。
shouldは「~すべき」と覚えている人も多いかと思いますが、shouldの意味は実際は少し違います。
それではみていきましょう
shouldの語源
shouldはshallの過去形です。
それが理由で、shouldは仮定法で使われることもあります。(この記事では助動詞に絞って解説します)
shallの語源は「義務として負う」語源です。
shouldになって、この語源の意味を持っていますが、過去形なので義務のニュアンスはずっと少なくなります。
shouldの2つの意味
- 助言:~すべき。~したほうがいいよ
「~すべき」という日本語の響きだと、上から目線の命令のように聞こえますが、shouldはそんな日本語の響きとは違った意味を持っているので注意が必要です。shouldには「~したほうがいいんじゃないかな~」「しないよりは、したほうがいいよ」「~することをオススメします」というニュアンスです。
ここで「~したほうが良い」と聞くと、「had better」を思い浮かべる方もいるかも知れません。
had betterはまさに上から目線の命令ですので、相手を選びます。
(昔の上司がこのhad betterを目上の人に使っているのを目にして、ヒヤヒヤしたことがあったのは、内緒です。)
- 見込み:~のはずだ
「義務を負っている」→「そうするのが当然だ」→「そうであるはずだ」と意味が広がり、見込みを意味します。
助動詞を使った表現
ここまでは基本助動詞のcan, must, may, shouldを解説しました。
助動詞を使った表現についても、実際の英文でよく目にしますので、解説します。
助動詞を使った丁寧な表現
Duo P125
could, might, would, shouldの4つの助動詞はもともとは過去形です。
しかし、実際は、「依頼」「願望」などを表す丁寧な控えめな表現として柄wれますので、過去のことを表しているのではない点に注意が必要です。
日本語でも丁寧さを出すために、過去形を使うことがあります。
例えば、何かを買う時に
「こちらでよろしかったでしょうか?」
といった感じです
助動詞を使った慣用表現
ここでは、助動詞を含む慣用表現をまとめます。
一度はどこかで見たことがあるかも知れませんね。
cannot help ~ing このhelpは「~を避ける」という意味 cannot helpで「~を避けることはできない」→「~せずにはいられない」 | ~せずにはいられない |
cannot ~to・・・ | いいくら~してもしすぎることはない |
would rather ~than・・・ | ・・・するよりもむしろ~したい |
would like to ~ | ~したい |
助動詞を一覧にします
それでは、ここまでの解説をまとめます。
皆さんも頭の整理に、下の表を使って下さいね。
助動詞 | 語源 | 意味 |
---|---|---|
can | やり方を知っている | ① できる ② あり得る ③ ~しても良い |
must | ~することを許され、それだけをすることができる | ① ~しなければならない ② ~はおすすめです ③ ~に違いない |
may | 能力・力 ~することを許される | ① ~して良い ② ~かも知れない ③ ~でありますように |
should | 義務として負う | ① ~したほうがいいんじゃないかな ② ~のはずだ |
まとめ
助動詞の学び方:各助動詞の語源を解説し、使い方を例を挙げて解説しました。
よく使う助動詞の基本はこれらをマスターすれば、OKです。
基本を知った上で、細かいニュアンスを少しずつ蓄積、本物の英語力を身に着けましょう!
その他、助動詞willについてはこちらにも詳細な記事を作っています。https://studious-english.com/blog/grammar-future-tense/
最後までお読み頂き、本当にありがとうございました!
皆さまの英語習得を応援しています!
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