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英単語解説!Resilienceとは?2021年の言葉にForbes が選んだ理由

(この記事は2023年6月14日に更新しました)
皆さんこんんちは!

ステューディアス英語学院のHankです。
働きながら英語を身に付けようと頑張る社会人をサポートする社会人です。
私自身も転職を機に英語をのやり直しを始め、働きながら実践的な英語力を身につけてきました。


今日は”Resilience”という単語を解説します。

このResilienceは、 Thrive Global ファウンダーの Arianna Huffington と Forbes が「2021年の言葉」として選んだことで注目が集まりました。


今回は、”resilience” の意味や発音などに加え、何故この言葉が2021年を表す言葉に選ばれたのかを探っていきたいと思います。

Resilience の意味

”Persistence” は「跳ね返る」と言う意味のラテン語 resiliō を語源とする言葉です。

20世紀終わり以降飛躍的に使用頻度が高くなった言葉です。


Merriam Webster英語辞典によれば、英語として最初に登場したのは1807年、次のような意味で使われました。

the capability of a strained body to recover its size and shape after deformation caused especially by compressive stress

https://www.merriam-webster.com/dictionary/resilience

【和訳】
特に圧縮による応力によってものが変形した後、そのひずみのある物体がサイズと形状を回復する能力

日本語としては、元々は「跳ね返り」「弾力」「弾性」「反発」回復力」などを意味する不可算名詞として使われていました。


土木や工学分野で働いている人であれば、「弾性エネルギーという意味でレジリエンスを使用している人もいるでしょう。


IT産業であれば、「障害許容量」と言う意味でレジリエンスが使われています。

Cambridge 英語辞典でも確認してみましょう。

the ability to be happy, successful, etc. again after something difficult or bad has happened

the ability of a substance to return to its usual shape after being bent, stretched, or pressed

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/resilience

【和訳】
困難や何か悪いことが起きた後で、再び幸せになったり成功できる能力
曲げたり、伸ばしたり、押したりした後、物質が通常の形状に戻る能力 
(こちらが、日本でおなじみの『弾力』『反発』などを意味するレジリエンスです。)

特にビジネス英語としては、以下の意味で使われます。

the quality of being able to return quickly to a previous good condition after problems

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/resilience

【和訳】
なにか問題に直面した後に、以前の良好な状態にすばやく戻ることができるクオリティ

“Resilience” は、3音節に分かれる単語[re・sil・ience]で、アメリカ英語の発音記号は [rɪzíljəns]、イギリス英語の場合は [rɪˈzɪli:ʌns] となります。


類似の意味を持った言葉には、”flexibility” “adaptability” “strength” “toughness” などがあります。

Resilienceを含む例文

意味がおおよそ分かったところで、resilienceを含む例文をみて、理解を深めていきましょう。

例文

Trauma researchers emphasise the resilience of the human psyche.
トラウマの研究者は、人間の精神の回復力を強調する。

例文

The plant fibre has incredible strength and resilience.
植物繊維は驚異的な強度と弾力性を持っている

例文

What we are starting to see is the resilience of the U. S. economy.
今私たちの目の前に姿を現しているのは、アメリカ経済の回復力だ。

Forbes は何故 “resilience” を2021年の言葉に選んだんだろう?

Forbesは今年の単語に “resilience”を選んだのですが、じつは他の大手出版社はコロナの影響を受けた言葉を「今年の言葉」に選んでいます。

あえてForbesが “resilience” を選んだ意図はどこにあるのでしょうか?


Why The Word For 2021 Is ‘Resilience’ And How It Affects Mental Health” というオンライン記事でそのヒントを見ることができます。



この記事では、2020年コロナのパンデミックが始まって以降、成人の10人に8人がコロナが理由のストレスに見舞われたことを紹介しています。(The American Psychological Association’s Stress in Americaの報告)

CDCの調査でも、アメリカ人の41%が、パンデミック以降メンタルヘルスの問題を抱えている事を報告されています。


このような状況だからこそ、前を向いて進もうと次のように呼びかけています。

Resilience is the only one that’s going to be just as relevant when the pandemic is over.
Resilience has the ring of hope, optimism and rebirth.…resilience holds more openness to future growth and possibilities than some of the other closed-ended words

https://www.forbes.com/sites/bryanrobinson/2020/12/06/why-the-word-for-2021-is-resilience-and-how-it-affects-mental-health/?sh=3de62745bc84

【和訳】
パンデミックが終わった時には、”resilience” ほどふさわしい言葉は他にない
”resilience” には希望と楽観、そして再生が込められている。”resilience” は他の(現在の状況を表した)決まり切った言葉よりも、未来の成長と可能性を開くものとなっている

予想外の出来事で状況が変わってしまったり、ダメージを受けたとしても、それを跳ね返すかのように、再び歩き出そうとする。
そんな世界を期待しているのではないでしょうか?

Resilient person ってどんな人の事を言うんだろう?

もともとは物理学の分野での「反発力」や「弾力」を表す言葉として誕生した ”resilience” ですが、近年は心理学だけでなく、経営学や組織論、幸福学などの分野において、広く使われるようになってきました。


PositivePhychology.comでは、”Resilience Skills, Factors and Strategies of the Resilient Person” と言う記事の中で、”resilience” を持った人の特徴やスキルそしてその在り方を解説しています。

この記事では、Resilienceを次のように定義しています。

Resilience is the process of being able to adapt well and bounce back quickly in times of stress.

https://positivepsychology.com/resilience-skills/

【和訳】
Resilience とは、ストレスを感じた時に、それにうまく適応し素早く回復する能力のプロセスの事である

困難に出会った時に、そこから回復するだけでなく、それに上手に適応することが大切だ、と言うことです。


この資質は誰でも自分が考えている以上に備えている、とし、例としては911の後のアメリカの回復をあげています。


日本は自然災害による甚大な被害を受けることが多い災害大国であると言われています。

大規模災害が起きるたびに、被害に遭った地域の人たちや他の地域からのボランティアが力を合わせて復興を成し遂げているのも、レジリエンスの良い例だと言えます。


どれだけ状況が厳しくても、正しく “resilience” を身につけていれば、それに上手く適応し乗り越えることができる、と言うことです。


そして、たとえ仕事で “resilience” を上手く発揮している人がいたとしても、プライベートでも “resilient” とは限らないとも述べています。


大切なことは、誰でもストレスに上手く対処してそこから回復する術を学ぶことができるということです。



また、“Resilient person” の特徴として、以下が挙げられます。

  • Viewing change as a challenge or opportunity
    変化を挑戦や、またとない機会だと捉える

  • Engaging the support of others
    他者からのサポートを拒まない

  • Sense of humour
    ユーモアのセンスを持つ

  • Action-oriented approach
    先ずは行動ありきというアプローチ

  • Patience
    忍耐強い

  • Optimism
    楽観的

更に、“Resilience” を持つためには、

  • 現実的な計画を立てること

  • 自分の感情を上手くコントロールすること

  • コミュニケーションスキルを持つこと

  • 自分自身の能力に自信を持つこと

などが必要だと述べています。


これらの能力は、自分がどんな時にストレスを感じるかを見極める事を心がけたり、メディテーションやヨガなどで心身をリラックスさせる方法を身につけたりすることで手に入れることができる、としています。



”Resilience” をマスターする際に大切な事としては、以下を挙げています

  • 1.Stating the facts.
    事実に目を向けること

  • 2.Placing blame where it belongs
    正しく属する場所に責任を置く

  • 3.Reframing.
    別の視点で見直してみる

  • 4.Giving yourself time.
    十分時間をかける

「お客様は神様です」という意識が根強い環境ですと、いざ顧客から無理難題を押し付けられても「できません」と言えなかったり、顧客が予算の都合で契約を更新しなかったりして「自分に落ち度があったのではないか。。。。」と考えてしまいがちです。

ですが、事実を正しく判断することで、それに対処し困難な状況から抜け出す力を得ることができます。

さいごに

英単語resilienceの解説から、後半はresilieceな人材になるためのヒントも紹介しました。

自分は気が弱いから、ちょっとしたことでもウジウジ考え込んでしまって。。。

と言う人でも、「誰でも “resilience” はマスターすることができるという」記事には勇気がもらえますね。




最後に、スーパーマンを演じたハリウッド俳優クリストファー・リーヴが落馬事故により首から下がマヒした状態でありながら、”resilience” を語った名文を紹介します。

A hero is an ordinary individual who find the strength to persevere and endure in spite of  overwhelming obstacles.

【和訳】 ヒーローとは、圧倒的な障害に見舞われながらも、忍耐し・耐える力を手に入れる普通の人のことを指す。



どんな道も順調ではありません。

仕事だって英語だって、スムーズに進むことなんてないんです。

何か困難にぶち当たったとき、「もう駄目だ」と考えてしまうか、「これだけの難題があるなら、やり遂げる価値がある」と前を向けるか。

どっちになるかは、状況にもよりますし、周りの人の影響もあると思います。

でも、あなたの心がまだ諦めたくない!って叫ぶなら、少し時間をおいてもいいですから、また再開するようにしてほしいです。

人生一度きり。
「諦めよう」とするのは挑戦した結果でもあるのです。

人生一度きり。
もう一回くらいダメもとで挑戦しても良いじゃないですか


心の声に従ってみようではないですか。

できる!
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