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英単語 Managerを徹底解説!マネージャーの役割から英語の肩書まで

(この記事は2023年6月24日に更新しました。)

私、高校の時、野球部のマネージャーだったんだ~

運動部のマネージャーさんて、脇役だけど本当に頑張って選手を応援してくれるよね!

会社の中にも、managerの働きが大切だって言われてるね!

英語の肩書はmanagerとかdiretorとか、いろいろあるって知ってる?

日本企業の海外進出、海外企業とのM&Aが盛んになると、日本企業の組織図の英語版や名刺の中でも ”Manager” という言葉をよく見かけるようになりました。

General Manager” を”general:一般的な”という意味から、普通のマネージャーだと思っていたら、一番偉い人でビックリ、などと言うこともあったかもしれません。

”general” は、『一般的な』という意味ですが、『軍隊の将校級の』もしくは『組織の長官級の』と言う意味でも使われるのです。

今日は、日本語と英語で微妙に意味あいが異なるように見える “Manager” に焦点を当てて、その真の役割を紹介したいと思います。

この記事を読むと分かること

・mangerの意味
・ビジネスでよく使う「管理」や「責任を持つ」などの英語表現
・Manger・Leader・Bossの違い
・役職名の英語

それでは、ひとつひとつ、丁寧に解説していきますね!

Managerの意味

“Manager” をWeblioで検索すると、

「支配人」「経営者」「管理者」「(銀行の)支店長」「部長」「局長」「幹事」「主事」「(芸能人・興行団体などの)マネージャー」「興行人」「スポーツチームの監督」

https://ejje.weblio.jp/content/manager


など様々な意味が記載されています。
責任の大きさも様々のようです。


更に人事労務和英辞典では「主任」にも「課長」にも “manager” が使われています。

“manager” でない役職者を探す方が難しいくらいです(笑)


それでは、英語辞典では “manager” はどう定義されているのでしょうか?
ケンブリッジ英語辞典で最初の項目として記載されているのは、シンプルに

the person who is responsible for managing an organization

https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/manager


「組織の管理に責任を持つ人物」 という定義です。



例として

  • bank manager:銀行の支配人
  • store manager :店舗責任者
  • station manager:駅長

などがあげられています。



ビジネス英語辞典ではもう少し範囲を広げて、

the person who is responsible for managing a company, store, etc., or a department of a company, etc.

日本語訳:会社や店舗などの管理に責任を持つもの。会社の部門の管理に責任を持つもの
と定義しています。



英語の定義では、最低でも会社の部署の管理責任者(=部長)ということで、日本の『主任』『課長』よりも上の立場と言う位置づけですね。


英連邦諸国における会社法では、『マネージャー “manager”』 は『会社の役員 “officer”』 とされており、この点でも日本の会社での “manager” とは位置づけが異なるのが分かります。


“Manager” を含む会社役員全体を表す言葉としては “management(経営陣・経営者側)” があります。

例文

  • Negotiation between labour and management is called ‘collective bargaining’.
    労働者側と経営者側の交渉は「団体交渉」と呼ばれる



“Management” には、これ以外にも学問としての『経営学』や『経営力』、『管理全般』などの意味もあります。


動詞としては「経営する」「管理する」という “manage” があります。

”Manage” には、上記以外にも、もう少し砕けた意味合いとして「どうにかやっていく」「何とか間に合わせる」があります。

例文

  • I managed to finish my assignment before the deadline.
    なんとか締め切りまでに課題を終わらせたよ

  • I managed to avoid getting into an argument with my wife.
    どうにか奥さんと口論にならずに済んだよ。。。

「マネージャー」か「マネジャー」、どっちが正しいの?

「マネージャー」は芸能界や部活で使われる場合の言葉
「マネジャー」はマスコミが使う言葉

という大胆な説を展開するインターネットの記事もありますが、そもそもどちらも英語のスペルは “manager” です。



発音記号では、[mˈænɪdʒɚ] (アメリカ英語)、[ˈmænʌdʒɜ:] (イギリス英語)です。

ネットの英語辞典や電子辞書で発音が確認できますが、聞こえてくるのはより『マネジャー』に近い音です。





英語で、役割によって「マネージャー」と「マネジャー」が使い分けられている、と言うことも勿論ありません。

ちなみに、冒頭で紹介した “General Manager” は、日本語では「ゼネラルマネージャー」とカタカナ表記されますが、この言い方は英語では通用しません





ジェネラルマネジャー』がより相手に理解されやすい言い方です。

この記事では、より馴染みがある響きと言うことで『マネージャー』を採用しています。

「管理」や「責任を持つ」を表す英語

“Manager” が、「ある組織(若しくは集団)で管理に責任を持つ人
”manage” は「管理する」であると言うことは分かりました。

では、「管理」や「責任」を表す言葉や表現には、他にどのようなものがあるのでしょうか。

in charge :○○に責任がある、○○の担当

例文

  • I’d like to speak to the person in charge.
    責任者と話したいのですが

responsible for : ○○に責任がある、○○の担当

例文

  • She is responsible for the IT department of XXX.
    彼女はXXXのIT部門の責任者だ

liable for:○○に対して責任がある

例文

  • He is liable for the breakdown of the machine.
    彼はあの機械の故障に関して責任がある

“Manager” と “Leader” や”Boss” ってどう違うの?

What is the difference between managers and leaders?
マネージャーとリーダーの違いは何?


と言うのは、リーダーシップのセミナーに参加すると必ず出てくる定番のトピックです。

企業と言う大きな規模の組織を考えた場合、“leader” とは組織のビジョンや明確な目標を創造し、それを従業員に正しく伝え・理解させ、目標達成に向け皆を引っ張っていく立場の人。

一方 “manager” とは、”leader” の掲げる目標を達成するために、予算や人を責任をもって管理し、スムーズに目標が達成できるよう支えていく人

と言えるでしょう。


優れたリーダーに求められる資質が、「誠実さ」や「ビジョン」「インスピレーション」「チャレンジ精神」や「コミュニケーション能力」であるのに対し、

優れたマネージャーに求められるのは、「ビジョンを実現する実行力」「的確な指示」「部下をやる気にさせる力」「統括・管理」などの能力です。

近年のビジネス社会では、リーダーであってもマネージメント能力が、そしてマネージャーであってもリーダーとしてのけん引力が求められるようになってきました。

日本の組織で良く見られる「チームリーダー」や「プロジェクトリーダー」は、両方の役割が求められる典型的な立場だと言えるでしょう。



一方、“boss” は組織の中での正式な役職名ではありません。

the person who is in charge of an organization and who tells others what to do.
組織のトップに立ち、何をすべきかを他の人に伝える立場の人

を指し、その人に人望があれば 皆から慕われ、人望がなければ
He is always bossing us around. :いつでもあれこれ煩く口出しする
などと陰口をたたかれるようになります。


良い “boss” に求められるのは、魅力的なキャラと実行力でしょう。


2014年のハリウッド映画 “The Equalizer” でデンゼル・ワシントンが演じた、ホームセンターで働く主役の男性像が、他の同僚からも頼りにされるボスの典型的なキャラではないかと思います。

日本のエンタメでは、やはり『太陽にほえろ!』の七曲署捜査第一係、藤堂係長でしょうか。(平成以降の世代の人にはわからないかもしれませんが。。。。)

日本の会社の役職名を英語で言うとどうなるの?

海外にある日本企業の現地法人で働いていると、日本からの駐在員はほとんどが “General Manager” の名刺を持っていることに気がつきます。

中には “Director” という肩書の人も少なからずいます。

そんな環境に現地企業の人が会議でやって来ると一様に驚くのが、日本人の “General Manager” や “Director” に殆ど決定権がないことです。

いちいち日本の本社にお伺いを立てねばならず、意思決定のスピード感に欠ける、という指摘を相手側から受けることになります。

では、海外赴任前には日本の本社人事・総務の頭を悩ませ、赴任先では取引先の頭を悩ませる日本企業の役職名の英語訳を紹介しましょう。
(ここで紹介するのはあくまで一例で、会社ごとに使用する言い回しは異なります。)

  • 代表取締役:Representative Director
  • 会長: Chairman
  • 社長:President 
  • 副社長:Vice President
  • 常勤監査役 :Standing Audit & Supervisory Board Member
  • 専務取締役:Senior Managing Director / Executive Managing Director / Senior Executive Director
  • 常務取締役:Managing Director / Junior Managing Director
  • 取締役・役員:Director / Member of the Board / Executive Officer
  • 相談役:Senior Adviser / Executive Adviser
  • 支社長:General Manager
  • 支店長:Branch Office Manager
  • 本部長:General Manager / Division Director
  • 部長:Manager / Director / Head of Department / Department Manager / General Manager / Section Manager
  • 副部長:Assistant Manager / Deputy Director / Acting General Manager
  • 次長:Assistant General Manager / Deputy Manager
  • 課長:Section Chief / Section Head / Section Manager / Manager
  • 係長:Section Head / Section Chief / Deputy manager
  • 主任:Supervisor / Chief / Assistant Manager

海外の企業ではよく聞く言葉ですが、日本ではあまり馴染みがないもの

  • 最高経営責任者:CEO(Chief Executive Officer)
  • 最高業務執行責任者:COO(Chief Operating Officer)
  • 最高財務責任者:CFO (Chief Financial Officer)

さいごに

海外に進出したり海外と取引がある日本の会社では、支社・支店網も複雑で大都市の支社長では取締役兼任の人もいたりと、だれが組織図のどの位置にいるのかを理解するのは、海外企業の人たちには難しいものがあると思います。

A社の名刺では副部長は “Assistant Manager” なのに、B社の副部長は “Deputy Director” の名刺を持っていたら、相手が混乱するのは避けられないでしょう。

まだまだ新卒の一斉入社が主流の日本では、昇進という形をとるために様々な役職名が必要になる、と言うこともあるかもしれません。

元々ある役職に外部から適切な人材を登用していくことが多い海外企業とは考え方が異なるのかもしれません。

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