英語解説
2021年3月21日
英単語”insist”を徹底解説!使い方、claimとの違い、注意点


insistって主張するって意味だよね?
でも他にも主張するってclaimもあるんだよね~。
どうやったらうまく使い分けできるのかな~

主張するって言っても、いろいろな主張があるからね。
使い分けを知っておく必要があるよね。
今回の”insist”は、ニュースなどで使われることの多い単語です。
特に社会関連のニュースを読んだり聞いたりしようと思ったとき、この”insist”が分からないと確実につまづくというくらいの必須単語です。
それだけにもう自分のモノにしている方も多いと思いますが、細かいニュアンスなどを改めて把握していただきたいということで、今回取り上げてみました。
・insistの基本的な意味
・insistとclaimの違い
・insistの言葉の成り立ち
・insistの定番表現
それでは、ひとつひとつ、丁寧に解説していきますね!
目次
insistの基本的な意味
まずは基本の意味ですが、文章の中で訳をあてるなら”insist”=「主張する」で間違いありません。
例文
- Trump supporters rally in Washington, insist he won US presidential race.
トランプ支持者がワシントンに結集、大統領選の勝利を主張
YouTube Trump supporters rally in Washington, insist he won US presidential race
https://www.youtube.com/watch?v=aVKvgdF0lEs
ここで気を付けたいのが、「主張する」という言葉にもやんわりとした主張や明確な主張など色々ニュアンスがあるということです。
では”insist”はどんな主張であるのかというと、「頑固なまでに主張する」「~すると言って聞かない」ことになります。
自分の意見を通そうと譲らない感じです。
一方、日本語で「主張する」という言葉は権利や待遇、処置などの強い要求をしたい時に使われますが、こっちは”insist”では表現できません。
「権利など当然のものを主張する」は、”claim”という動詞になります。
類似語として頭に入れておくと良いでしょう。
主張する内容はthat節に入れる
日本語のニュースや新聞でも、誰かの主張を伝えるときは
「○○は<AがBである事を>主張しています」
という言い方になりますが、英語も同様です。
つまり、”主語+insist + that節”として、that節内に主張の中身を入れていくと、ちょうど上記のような日本語の言い方に相当する文章になります。
注意するべきはthatが省略される場合が多いということくらいです。
実際の例を見てみましょう。
例文
- Paris Hilton has insisted (that) she’s “not a stupid blonde”.
パリス・ヒルトンは自分が「アホな金髪女ではない」ことを主張してきた。
ME Watch
https://www.mewatch.sg/clips/Paris-Hilton-insists-shes-not-a-stupid-blonde-201883
上の例では「自分(=she)がアホな金髪女ではない」事を、この文の主語であるヒルトン女史が主張しています。
例文
- My girlfriend insists that this sandwich she made looks delicious.
私のガールフレンドは自分が作ったこのサンドイッチは美味しそうに見えると言い張る。
「このサンドイッチが美味しそうに見える」ということを「My girlfriend」が主張していることになります(つまり彼氏側の感想としてはそうは見えないと思っている)。
これが犯罪などであからさまに事実と異なる主張だと「○○容疑者は<AがBである>などと主張しており…」という感じにされてしまうわけですね。 いずれにせよ、”insist”という単語の伝えるニュアンスが分かると思います。
”insist on ~ing”には慣れるべし
文の主語に当たる人物が(誰かに)何かしらの行為を起こすことを主張している状況にも”insist”を用います。
“主語 insist on ~ing“で、「Sが~することを主張する」という意味になります。
例文
- Despite my complaints, he insisted on doing things his way.
私が不平をいうのもかまわず、彼は彼のやり方を通すと主張した。
また次のように、”~ing”の前に「誰の」と所有格をつけることで、
主語とは「別の誰か」が”~ing”をすることを主張する
という形にもできます。
例文
- She insisted on my accepting the invitation.
彼女は私がその招待を受けるべきだと主張しました。
insistを分解すると
ここで、記憶がすっぽ抜けてしまった時のために、単語を部品に分解して覚える方法も見ておきましょう。
“insist”という語は、2つの部品に分割することができます。
どのように分割するかと言うと…「in」+「sist」です。
他にもこういった基本的なパーツに分解できる言葉はたくさん存在します。
これらのパーツにはある程度共通した意味を持っていますので、知っていると初めて見るような単語でも意味を推測することが出来たりします。
・in :中、上、~の方に
ちょっとややこしいのですが、この3つのいずれかと割り切って覚えましょう。
ちなみに「im」も同様の意味を持っています。
“insist”においては「上に、上で」という意味を受け持っています(。
「上」属性で「in」または「im」を使っている単語には次のようなものもあります。
invent … 発明する
impress … 印象付ける
・sist … 立つ
“sist”それだけの単語は存在せず、様々な接頭辞とくっついて単語になります。
「立つ」と言ってもただ物理的に立つというだけのイメージではなく、自分の立場を示すというイメージが多いです。
“sist”を含んでいる単語には次のようなものがあります。
assist … 手伝う、アシストする
exist … 存在する
resist … 抵抗する
これらの単語は参考情報なので詳細な解説は省きますが、調べていただくと「in」も「sist」もそれぞれの単語の中で仕事をしていることに気づかれると思います。
さて、ここで“insist” に戻ると「上に」+「立つ」となります。
これがなぜ「主張する」という解釈になるかというところが、単語のイメージを定着するにあたっては大事です。
「上に」「立つ」ということは、自分が何かの上に立っている状況です。
これは物理的にただ立っているのではなく、自分の考えの拠り所となるものに足場を置いているということなのです。
自分の立場を明確に、はっきりとさせること。
これが転じて「主張する」という意味になる…と解釈することができます。
もちろん、ご自身なりのイメージを作って使いこなアプローチでも構いません。
「in」だから「中に」がしっくり来る、「中に立つ」でも心の中と考えればこれも「主張する」じゃないか…というのも良いですね。
こういった単語の分解と再構築のようなことを続けていると、あるところから単語同士が急速につながり始めます。
丸暗記を延々と続けるより、長い目で見ると効率的と言っていいでしょう。
insistを含む定番フレーズ
最後になりますが、”insist”を使った英会話定番の言い回しを紹介します。
例文
- If you insist,
そこまで言うなら(そうします)。
どうしてもと言うなら
会話で使うチャンスがある表現ですね。
例えば、こんな状況です
例文
- A: Please come with us.
私達と一緒に来て下さい! - B: Very well then, if you insist.
わかりました、そこまで言うなら
まとめ
なにかと意見が衝突することの多い世の中、”insist”の出番は絶えません。
冒頭でも述べたとおり、これ無しでニュースは読めないと断言しても構わない必須単語ですので、きっちりと自分の言葉にしましょう!
応援しています!