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【英単語解説】beginとstartの違いや関連表現を分かりやすく徹底解説します!

(この記事は2023年6月27日に更新しました。)

皆さんこんんちは!
ステューデイアス英語学院のHankです。

今日は基本的な英単語beginを取り上げます。

“Begin” は中学校で習う不規則動詞ですね。


普通の動詞のように基本形の後ろに “-ed” をつければ過去形と過去分詞が出来上がるのではなく、”begin – began – begun” と変化する面倒な動詞です。


現在進行形もただ基本形の後ろに “-ing” をつけるのではなく “beginning” とnがもう一つ加わるので、テストには必ず出題される厄介な単語として覚えている人も多いでしょう。



テスト前に念仏のように「ビギン・ビギャン・ビガン」と唱えていたかもしれませんね。



中学校では「○○を始める」と習いましたが、まさにその通り、何かに取り組むには “begin” がなくては始まらないのです。

今日はこのbeginを分かりやすく解説し、最後にはbeginに関連した表現をご紹介します。



どうぞ最後までお付き合いください。

この記事を読むと分かること

・beginの意味
・beginとstartの違い
・begin to doとbegin ingの違い
・beginを含む関連表現

beginの基本的な意味と使い方

小学館・プログレッシブ英和中辞典によれば、“begin” は他動詞として

  • 「○○を始める」
  • 「○○に着手する」
  • 「(文章や演説を)始める」
  • 「物事をスタートさせる」
  • 「(組織を)創始する」
  • 「”begin to do [doing]“ の形で○○始める」
  • 「(否定文で使われた場合)全然○○できそうにない,○○するどころではない」

などの意味を持ちます。

”It is beginning to rain.(雨が降り始めたね)“ と言聞いたことがあるかと思います。

自動詞として使われる場合には、『始まる』と言う意味になります。

“The show began.(ショーが幕を開けた)” などと言う形で使われます。

兎に角、色々なことを始めたり、色々なことが始まったりする際に使われる単語、と言うことです。


さらにCollins英語辞典やCambridge英語辞典をチェックすると、イギリス英語とアメリカ英語では、“begin” は多少異なる意味合いを持って記載されています。
https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/begin

イギリス英語の説明文では、

  • to start to happen or exist:何かが起こり始める
  •  to start to do something:何かを始める
  •  to start speaking:話始める
  •  to have something as the first part:with をつけることで、○○から始まる

という意味が並んでいます。

一方アメリカ英語の説明文は、

  • to do or be the first part of something that continues; start
    何かをする場合でも何かが存在するという場合においても、継続的な事柄の最初の部分、スタート

となっています。


アメリカ英語の場合でも自動詞としても他動詞としても使われます。

“Begin” と “start” って同じ意味なの?

“Begin” の意味を説明する英語辞典に “start” と書いてあるのですから、この二つの単語は同じ意味を持ち同じように使われるのでしょうか?

Cambridge英語辞典では、両者の違いを以下のように説明しています。

We can use the verbs begin and start to mean the same thing but begin is more formal than start.

https://dictionary.cambridge.org/ja/grammar/british-grammar/begin-or-start

和訳
“Begin” も “start” も同じように使うことができますが、”begin“ の方がよりフォーマルです


その為、誰かがスピーチをする場面を描写する際などには尊敬も込めて、“He began his speech with ○○” などと “start” ではなく”begin” を使います。


しかし、機械に関する場合は、”begin” ではなく、常に “start” を使います。

”I started the car.:車のエンジンをかけた“
などの場合です。

Eゲイト英和辞典では、”begin” は

  • in the beginning:始めに
  • the beginning of December:12月の初め

のように、物事の開始時点に焦点が置かれており、自動詞用法における前置詞は開始の時点を表すat, in, onが使われると解説しています。


一方 “start” の場合は、準備などを含めた前段階に重点が置かれ、そこから『(いよいよ)活動が始まる』という意味合いがある、と述べています。

また再開するときもstartを用い、前置詞はat, in, onだけでなくfromで開始点を示すことができる、とされています。

“You can start from next Monday. :次の月曜から始めていいよ
という言い回しです。


ちなみに、”begin” の対義語は  “end”、“start” の対義語は “stop” になります。


“Begin” が『継続的な事柄の最初の部分を示す』という説明文は、上記でも紹介しました。

この継続的な事柄が終わりを迎える場面が、“end” と表現されるのも、納得できます。

“Begin to + 動詞の原形“ と “begin + 動詞の現在進行形” ってどうやって使い分けるの?

  • She began to cry.:彼女は泣きだした
  • She began crying again. :彼女は再び泣き始めた

これらどうやって使い分けるんだろう、と思ったことはありませんか?

英語のテストでもカッコを埋める問題で良く出題されました。

先ず、“begin to + 動詞の原形“ が使われるのは、

  • 初めて何かを開始する場合
  • 感覚や近くなどを表す動詞が後ろに続く場合
    例文
    He began to realize something doesn’t sound quite right.
    彼は何かがおかしいと気づき始めた


  • “begin“ が進行形の場合には、後に続くのは “to + 動詞の原形
    例文
    I am beginning to feel better.
    気分が良くなってきた

となります。

一方、長期的・習慣的行為の始まりを表す場合,あるいは中止していた動作の再開を表す場合にはdoing を使います。

“Begin” を使った、覚えておくと便利な構文やイディオム

それでは、beginを使ったよく使う表現を見ていきましょう

To begin with

To begin with 「まず第一に」の意味で使われる場合は、通常は文の始めに使われます。

例文

  • To begin with, we have no money.
    まず第一に、僕らすっからかんでしょ。

一方『最初に』と言う意味を持つ場合には、文中でつかわれることもあります。

例文

  • There were six of us to begin with, then two people left.
    最初は6人だったのに、二人辞めちゃったんだ。

In the beginning

In the beginning 「まず初めに」「最初のうちは」「今より前に」「起源または初めに関して」と言った意味を持ちます。

有名な例文としては、旧約聖書の創世記第一章第一節

“In the beginning God created the heavens and the earth.:まず初めに、神は天地を創造された。”

があります。

At the beginning

At the beginning 「当初」「間もない頃」「手始めに」「初めに」などの意味を持ちます。

“at the beginning of the month:月初めに”
などと使われます。

“In the beginning” の場合は、『まず初めに』と言う意味なので、通常その後にその後の様子を伝える文章が続きます。

例文

  • In the beginning, there was silence. And out of the silence came the sound.
    最初に静寂があった。その静寂の中から音が生まれた。

Begin by

“Begin by + 動詞の現在進行形 ” で「まず○○から始める」という意味になります。

例文

  • We will begin by stretching upper body.
    まず上半身のストレッチから始めよう。

Begin to realize

Begin to realize:理解し始めたと言う意味で、サスペンス小説などで危険な罠にはまり込んだ時の登場人物の様子を描写する際、などによく使われる表現です。

例文

  • He began to realize the danger surrounding him.
    彼は自分を取り巻く危険に気付き始めた。


“realize” の部分を他の動詞に置き換えて、

  • begin to open:ほころびが生じる
  • begin to love:情が移る・好きになる

などと使うこともできます。

“Begin” の同義語・類義語にはどんなものがあるの?

“Begin” は、中学校で習う基本の単語の一つで、『何かを始める』と言う場合には多くの場面で使うことができる、”start” とならんで、使い勝手の良い言葉です。


しかし、仕事で英語を使うようになってくると、別の表現を使う必要が出てくることもあります。

契約書やマニュアルには独特の言葉遣いがあったりします。それが必要以上に文章を難しくしている場合も多々ありますが。

それでは、“begin” の代わりに使われる言葉にはどのようなものがあるのでしょうか?

  • Commence
    契約書での雇用開始日・公的書類や裁判などで使われることが多い
    例:Commencement date of employment 雇用開始日

  • Proceed
    (一旦停止していたものが)次の段階に進む・続行する
    例:Please proceed to the next step. 次の段階に進んでください。

  • Initiate
    (事業・計画・改革などを)開始・創始すること
    例:He initiated the project. 彼があのプロジェクトを始めたんです。

  • Inaugurate
    開始する、発足する、就任式を行なって就任させる
    例:A President of the United States is inaugurated every four years.
    合衆国大統領は、4年ごとに就任される。

  • Emerge
    出てくる、現れる、明らかになる
    同様なニュアンスとしては“begin to appear”
    例:The moon emerged from behind the clouds.
    月が雲の影から姿を現した。

まとめ

英語の文章を読む機会があれば、「○○を始める」という表現が使われている箇所を ”begin” や “start” で置き換えてみて、文章のニュアンスの違いを確かめたり、文法的な用法が正しいかどうかをチェックするのも、自主的に勉強してみる、という意味では効果があるでしょう。

“You will never win if you never begin.
何かを成し遂げたかったら、先ず始めてみなきゃ。

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