英語解説
2021年8月13日
英単語 allow を徹底解説! 「許す」以外の意味を知っていますか?
こんにちは!
ステューディアス英語学院代表のHankです!
「許す」って英語では”allow”が使われますが、forgiveやexcuseとはどう違うのでしょうか?
今日は英単語 ”Allow”を解説していきます。
”allow”は、中学校で習う基本の動詞の一つで、意味は次のように習いました。
(人が○○すること)を許す・認める
(人・物)が○○するのを可能にする
ところが「許す」を和英辞典で検索すると、最初に現れるのは “forgive” や “excuse”。。。。
日本語では「許す」という一言で済ませている言葉、英語では色々種類がありそうですね。
今回は ”allow” の意味を深く探り、他の『許す』と言う意味を持つ単語と比較しながら、色々な場面で正しく許せる事を目指しましょう。
allowの意味が「許す」だけだと思っている方も、ぜひお読みください。
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Allowの語源・意味
英語語源辞典を紐解くと、”allow” は元々ラテン語で『褒める』を意味する “allaudo” と『設置する』を意味する “allocare” がコアの語源になっている、と解説しています。
中世の英語では “assign as a right(権利として割り当てる)” と言う意味で使われていました。
褒めて据え付ける → 権利として割り当てる → 許可する
もう少しallowの意味を詳しく調べてみましょう。
Eゲイト英和辞典では、”allow” のコアの意味を次のように定義しています。
認める、許す
https://ejje.weblio.jp/content/allow
あることを「よろしい」と受け入れるという意味合いがある
英語辞典ではどのように意味づけられているのでしょうか?
Merriam-Webster 英語辞典の “allow” の項目で一番最初に掲載されているのは、“Permit = 許可する” です。
これが最も一般的な使われ方です。
「許可する」の意味で使われる英文を紹介します。
He didn’t allow any word to escape his lips.
彼は自分自身の口から言葉が漏れることを許さなかった。
(→彼はかたくなに口を閉ざしていた。)
We allow smoking only in restricted areas.
喫煙は決められた場所のみでお願いします。
No pets are allowed inside.
屋内にペットを持ち込んではいけません。
「許可する」以外の意味もあって、日常生活でもビジネスの場面でもよく使われます。
to assign as a share or suitable amount (as of time or money)
(時間やお金など)適当なだけ割り当てておく
Allow myself a little treat
自分へのご褒美
Allow a gallon for a leakage
1ガロン漏れるのは計算の内だ
この場合の “allow” を『許す・認める』と考えてしまうと、「1ガロン漏れることを認める」のような意味の異なる文章が出来上がってしまいます。
この文章の場合、決して「1ガロン漏れることを前提としている・容認している」のではなく、「万が一1ガロン漏れたとしても大丈夫なように余裕を持たせている」、という意味なのです。
確認のために、もう一つ例文を挙げておきます。
You should allow at least two hours to complete the transit procedures at the airport.
空港で乗り換え手続きの際には、少なくとも2時間は余裕を見ておくべきだよ。
全部で6個の例文を載せましたが、ちょっとまだ英文の意味を取れない、取れるけど自信がない!という方は、英語の身に付け方を解説した以下の無料PDFがオススメです!
“Allow” の発音
”Allow” には、日本人がもっとも苦手とする発音の ”L” が二つも並んでいます。
[əláu]
Youglishの動画を貼り付けておきますので、お時間のある方はご確認ください。
アメリカ英語:https://youglish.com/getbyid/66125340/allow/english/us
イギリス英語:https://youglish.com/getbyid/15136659/allow/english/uk
I allow myself ○○ はストレスを溜めないために大切な言葉
英文で ”Today’s affirmation = 今日のひとこと” のような自分自身にポジティブなメッセージを贈るサイトをチェックすると、とてもたくさんの “I allow myself ○○” があることに気が付きます。
そのいくつかを紹介しましょう。
I allow myself to fail.
失敗することを自分に許す
→失敗しても大丈夫
I allow myself to receive.
受け取ることを自分に許す → 誰かに手を差し伸べられたら、それを素直に受け入れて大丈夫
→自分は何かを手に入れる価値がある人間だ
Today, I allow myself to freely express myself.
今日は自分自身に素直に過ごすの
→ 相手の反応を気にすることなく、自分の思ったことを正直に伝えるようにする
I allow myself to simply be me.
自分のありのままの姿で大丈夫
→自分を無理やり誰かにあわせる必要はない
欧米人は「自分の言いたいことははっきり言う」と思われがちですが、結構ストレスをためながら日々暮らしているようです。
同調圧力が強い日本では、中々 “I allow myself to simply be me” というわけにはいきませんが、”allow myself a little treat” を上手に使いながら、ストレスをコントロールしていきたいものです。
“allow” と “permit” は違うの?
英語辞典では、”allow” の意味は “permit” だと説明されていますが、この二つの言葉にはどんな相違点があるのでしょうか?
DifferenceBetween.comでは、”allow” と “permit” の違いを以下のように定義しています。
Allow and permit are two verbs that share the same meaning
https://www.differencebetween.com/difference-between-allow-and-vs-permit/
Permit can be considered to be slightly formal than allow, permit is also used in reference to the law.
”allow” と ”permit” は同じ意味を持つ言葉である
“permit” の方がよりフォーマルだと考えられており、法律に関する場面では “permit” が使われる
[公的機関から正式に許可された=Officially allowed]という場合には “permit” が使われます。
Permitの使用例
- Parking permit:駐車許可証
- Parking permit:駐車許可証
- Entry permit:入場許可証・入国許可証
- Work permit:労働許可証
- Residence permit:居住許可証
“Allow” の派生語
“Allow” の派生語で覚えておきたいのが、”allowance(手当)” です。
日本の外資系企業で働く際にも海外で働く際にも、
- Accommodation allowance(住居手当)
- Business trip allowance(出張手当)”
など、必ずお目にかかる言葉です。
これ以外にも「値引き」と言う意味でも使われます。
「許される・差支えない」と言う意味の ”allowable” も “allow” の派生語です。
”a allowable tax deduction (税額控除の対象)” などと使われます。
“Allow” を含む、覚えておくと便利な表現
すでにallowを使った表現をご紹介しましたが、覚えておいて欲しい便利な表現をご紹介します。
便利な表現
- How much time should we allow for ○○?
○○するのにどれくらい時間を見ておけばいいかな? - Allow me to introduce myself.
自己紹介させてください(丁寧な表現) - Please allow three days for delivery.
お手元に届くには3日かかります - Please allow me to interrupt and pose several questions.
発言中申し訳ありませんが、いくつか質問してもよろしいでしょうか?
※会議中などに相手の発言を遮る場合の、丁寧な言い回しです。
”Excuse me but may I ask some questions?” と言うよりも格段にプロフェッショナルに響きます。
さいごに
いかがでしたか?
簡単だと思っていたallowもこうやってまとめてみると、広範囲な意味を持っていることに気付きます。
“Allow” を上手く使いこなすことができれば、ビジネスシーンでできるビジネスパーソンであるとの評価を得られることは確実ですね。
またネイティブも毎日 “I allow myself ○○” と自己肯定の言葉を自分に贈りながら、ストレスに負けじと毎日頑張っていることも分かりました。
英語を学ぶ皆さんも “I allow myself to make mistakes.” を心に刻んで、英語でのコミュニケーションに取り組んでください。
今日も最後までお読み頂きありがとうございました!
皆さんの英語学習の成功を心からお祈りしています。
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