英語解説
2022年1月21日
critical thinningとは?批判すれば良い訳ではありません。
(この記事は2023年6月9日に更新しました)
こんにちは!
ステューディアス英語学院代表のHankです!
働きながら英語を身につけようと日々努力する社会人を支援する英語講師です。
英検 1級、TOEIC960
ネイティブの同僚にこんな事を聞いてみました。
「ねぇねぇ、僕が世界のビジネスシーンで活躍するために、一番足りてないスキルは何だと思う?」
同僚からは
“Your English and critical thinking skills.”
って言われちゃいました。
“Critical” って「批判的な」って意味だよね、いつも同僚の批判ばっかりしてたら嫌われちゃったらどうしよう。
はい、そんな悩みを持つあなたにこの記事を書いていきます。
「和を以て貴しとなす」という考え方がある日本人からすると「批判的思考」という言葉の「批判」に目がいってしまいますね。
「批判」だと考えるのは間違いで、詳しくは記事の中で説明しますが、英語力を武器に世界で活躍したいと思っているビジネスパーソンにとっては、手に入れたいスキルです。
今回のテーマは “critical thinking = クリティカル・シンキング(批判的思考)” です。
”Critical thinker” に一歩でも近づけるように、丁寧に説明していきたいと思います。
目次
Critical thinkingのイメージ
criticalとthinkingの意味をそれぞれ英和辞典で調べてみましょう。
・criticalの意味
批判・批評する
https://ejje.weblio.jp/content/critical
・thinkingの意味
考える
https://ejje.weblio.jp/content/thinking
この二つの単語を合わせると、「厳しく批判する考え方」「難癖をつける思考力」などネガティブなイメージしかわいてきません。
でも
「相手の弱点を見つけて、そこを批判していく」
とは思わないでくださいね。
Google で “importance of critical thinking (クリティカル・シンキングの重要性)” という言葉を検索すると、なんと5億3,000万近いヒットがあります。
中には、学校教育で幼いころから子供たちに “critical thinking skill” を習得させることの重要性を説いた記事も多くあります。
まさか、英語ネイティブの人たちの多くが「相手の弱点を素早く見つけて、そこを厳しく批判」することを子供の頃から奨励しているとも考えられません。
では、”critical thinking” とは一体どんなものなのでしょうか?
Critical thinking とは
The Foundation for Critical Thinking と言う団体のウェブサイトでは、”critical thinking” を次のように定義しています。
Critical thinking is that mode of thinking — about any subject, content, or problem — in which the thinker improves the quality of his or her thinking by skillfully analysing, assessing, and reconstructing it.
https://www.criticalthinking.org/pages/our-conception-of-critical-thinking/411
【和訳】
クリティカル・シンキングとは ーどのような主題や内容、問題に関してもー 人々が巧みに分析したり、評価・再構築することで思考の質の向上を図る思考様式です。
「批判」と言うと、兎に角悪いところを見つけて酷評する=人の意見に対して粗探しをする、というイメージを抱きがちです。
しかし実は ”critical thinking” とは様々な事柄に関して分析・評価・(思考の)再構築を行うことなのです。
再構築という言葉を使ったのは、今常識と思われていることを、一度考えてみようという思いを込めて使いました。
考えてみることで、見方が変わることもあるかも知れません。
Critical thinking skills とは
ネットを検索すると ”Critical thinking skills” に関して、様々なスキルが紹介されています。
ここでは、 ”Critical thinking skills” のいち例として、転職サイト indeed が紹介するスキルを取り上げることにします
- Identify a problem or issue
問題や課題を特定する - Create inferences on why the problem exists and how it can be solved
問題が存在する理由とその解決方法に関する推測を行う - Collect information or data on the issue through research
調査を通じて問題に関する情報やデータを収集する - Organize and sort data and findings
データや調査結果を整理したり並べ替えたりする - Develop and execute solutions
解決策を作り出し、実行する - Analyze what solutions worked or didn’t work
解決策の内、何が上手くいき何が上手くいかなかったかを分析する - Identify ways to improve the solution
よりより解決策を得る方法を特定する
Critical thinking 達人への近道
“Critical thinking” をマスターすることが、英語を使ってバリバリ仕事をしたい、という夢を叶えるために不可欠なのであれば、是非そのコツを習得したいものです。
オンライン版Forbesでは、”Six Steps To Becoming A Master Of Critical Thinking(クリティカル・シンキングの達人になるための6ステップ)” と言う記事を掲載し、達人への近道を紹介しています。
ここからいくつか引用します。
- Practice balanced thinking.
バランスの取れた考え方を実行する - Exercise mental and emotional moderation.
節度のある精神的・感情的な行いをとる - Practice situational awareness.
状況を認識する - Exercise and promote disciplined, effective and efficient thinking.
規律があり、効果的で効率的な思考を行い、それを常に実行するようにする - Express richer emotional intelligence.
より豊かな感情的知性を表現するようにする - Focus on destinations, not dramas.
途中に起きるドラマではなく、最終目的にフォーカスする
上記に加えて、問題の本質を推理することや解決策を考える場合にタイムリミットを設けたり、少なくとも2つ以上の解決策を考えること、などのルールを作りそれに従うことで、より効果的にクリティカル・シンキングを習得できる、としています。
英語を身につけるために
今日は “Critical thinking” について、記事を書いてみました。
後半は英語学習とは関係のない内容になってしまいました。
ただ、英語を学ぼうとしているあなたは、critical thinkingを意識することで、外国人の論理的な思考を理解できるようになるはずです。
更に、情報があふれる世の中にあって、どの情報が正しくてどれが信頼できるのかを精査する力も付けて欲しいとも思います。
私は理系出身の元研究員とうこともあって、何かに付けて疑問を持つ思考でした。
それは英語学習にも当てはまります。
なぜ日本語だとこうなのに、英語だとこうなんだろう・・・。
そんな疑問が一度上がると、頭の中がモヤモヤして、思うように英語学習がはかどらないこともありました。
でも今思うと、そんな疑問を一つ一つ自分の中で解決していくことで、徐々に英語と仲良くなったと思います。
もちろん、全てに答えがあるわけでもないですし、時には「そういうもんだから」と丸暗記してしまうこともあります。
ですが、日本語と比較しながら英語を理解することが、実は大人の日本人には英語習得の早道なのではないかと思います。
同時に、日本語を使って英語で説明された方が、初級者にとっては理解しやすいのではないでしょうか?
別に高価な英会話スクールに通ってネイティブに教わらなければならないこともありません。
Hankのおススメ講座
初心者でもじっくり学べる英語講座今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
皆さんの英語学習を応援しています。