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「解雇」に関連する英語をまとめました!外資や海外就職ではもはや避けては通れない英単語です!

(この記事は2023年6月27日に更新しました。)

いつかは海外で働いてみたいな~

そうなんだ!海外で働くなんて、想像しただけでワクワクしてくるね!
じゃ、その時に備えて、絶対知っておくべき「解雇」に関する英語をまとめてみるね!

今日取り上げるテーマは「解雇」です。

「解雇」と聞くと「えー、英語を頑張って勉強して外資に就職しようと思ってるのに、いきなり解雇の話題か。。。」と気分が下がる人もいるかもしれません。

しかし、海外駐在を拝命すれば現地で従業員を雇う立場として、日本で外資系企業に勤める場合には雇われる立場として、そしてもちろん海外留学を終えて海外企業に勤める場合にも、『解雇』は避けて通れない言葉です。

海外の雇用契約書や労働法では、解雇/雇用契約の終了に関してかなりのページを割いています。

例えば、

  • 解雇にはどのような種類があるのか
  • どのような場合に従業員を解雇できるか
  • その場合に従業員にどのような権利が与えられ会社側にはどのような義務があるのか
  • 万が一間違った手続きで従業員を解雇してしまった場合に起こりうること、

などを含めて詳細をきちんと明文化しておくことが、雇主者側だけでなく雇用される側にとっても大切なことだからです。


どうせ避けて通れない言葉なら、『解雇』の文字を契約書に見つけても心細くなってしまわないよう、しっかり学んで準備しておきましょう!

この記事を読むと分かること

・解雇の基本的な意味
・解雇を表す英語
・雇用契約書に出てくる英語

それでは、ひとつひとつ、丁寧に解説していきますね!

そもそも「解雇」ってどういう意味?

まずは、『解雇』について、調べてみましょう。
ウィキペディアを検索すると、

『解雇(かいこ)とは、使用者の一方的な意思表示による労働契約の解除である。解除に当たり労働者の合意がないものをいう。。。(略)。。。そのため特に先進国では雇用保護規制の対象となっており、各国の法で何が不公正解雇とされるかが規制されている。』

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A7%A3%E9%9B%87

と明記されています。

労働者が合意なく職を失う事、と言うことは分かりました。

解雇が発生する場合には、ざっくり分けて
(1)雇用者側の都合による解雇
(2) 労働者側に非がある場合の罰則としての解雇
が考えられます。


日本で問題になった「雇い止め」は、契約期間終了のタイミングで契約更新を行わないという行為で、解雇とは異なることは覚えておきましょう。

「解雇」は英語では何というの?

解雇の英訳をweblioで検索すると、

“layoff(名詞)” “dismissal(名詞)/ dismiss (動詞)” “discharge(動詞・名詞)”

https://ejje.weblio.jp/content/%E8%A7%A3%E9%9B%87

と記載されています。



研究社・新英和中辞典では、上記に加え “fire’ (口語で)”sack”があげられています。

実際に海外で働いていると、解雇を意味するまたは解雇に関連する言葉として、上記以外にも

  • “termination(名詞)/ terminate (動詞)”
  • “release(名詞/動詞)”
  • “redundancy(名詞)/ redundant(形容詞)”

など様々なものを見かけます。




それでは、これらの言葉がどのような場面で使われるのかを説明していきましょう。

解雇と言えば “dismissal/dismiss”

Dismissal” は、「解雇」だけでなく「罷免」「解任」とかなり深刻な意味を含んでいます。


「雇用契約書 ”Employment Contract”」の中の「雇用関係終了条項 “Termination Clause”」の中に必ず出てくる言葉で、通常は従業員側に落ち度があって解雇される場合に良く使われる言葉です。

例文

  • Instant dismissal/ dismissed with immediate effect
    即時解雇
    *従業員が重大犯罪などを犯した場合などに、通知期間及びその間の賃金や退職金の支払いなしに解雇すること。

  • Unfair dismissal 
    不当解雇

雇用者側の都合による解雇の場合に使われる英語

次に、雇用者側の都合による解雇の際に使われる知っておくべき英語をご紹介します。

“layoff” :(一時的)解雇

十分な量の仕事がない、または業績悪化を理由として、ある一定期間労働者を解雇する場合に使われます。

例文

  • The recent economic crisis has led to massive layoffs.
    近年の経済状況の悪化により、大規模な一時解雇が増えた。

注1)”layoff” は、1人以上の労働者が(一時)解雇される場合であれば使えますが、通常はかなり大量の労働者が(一時)解雇される場合に使われることが多い言葉です。

注2)一見良く似た単語 ”laid off(形容詞)” は、『仕事を一時的に失っている状態」を示し、”I was laid off. 仕事なくなっちゃったよ。。。。)“ のような形で使います。

“redundancy/ redundant”

組織改革などにより、個人の能力や行動が原因ではなく、労働者が従事していた業務が消滅することが理由で解雇される場合には、“redundancy/ redundant” が使われます。

Layoff” の場合は、景気が回復するなど条件が整えばlayoffにあった従業員の再雇用は起こりえますが、“redundancy/ redundant” の場合では、業務自体が消滅したので全く同じ業務が組織内に再び現れることはすぐにはあり得ない、と言うことになります。
(実際には再び同じ仕事が求人サイトに出たりして、これが不当解雇の裁判の原因になったりするのですが。)


Redundancy/ redundant” の場合には、通常の『通知期間 “notice period”』よりも長い期間の通知期間があったり、求職活動を理由に仕事中に職場を離れることができたり、退職金が多めにもらえたりと融通が利く場合も良くあります。


専門職よりも一般職が多い日本企業では、組織改革で廃止される部署で働く従業員に対しては、他の部署や関係会社などへの配置転換などを考慮されることも多く、“redundancy/ redundant” はあまり馴染みがないかもしれません。


しかし、雇用される際に、自身の仕事の範疇・責任分野がはっきり決まっている海外企業では、組織再編に伴う “redundancy” は頻繁に発生します

日本の『希望退職』のような意味合いで “voluntary redundancy” が使われることはあります。

例文

  • My position was made redundant due to organizational restructure.
    組織の再編で、仕事がなくなっちゃったよ。。。。

注)”I was made redundant” と言う言い方もできますが、この場合でも ”redundant” されたのは職種・職域であり、個人ではありません。

discharge 又は release

discharge” も “release” も公式に任務を解かれるという意味です。

これらの言葉は、契約が終了した、任務が完了したなどの場面でも使われ、ネガティブな言葉ではありません。

“discharge” は軍隊などを除隊する時によく使われる言葉ですが、“release” はもう少しカジュアルに使われ、解雇ばかりではなく社内で携わっていたプロジェクトから外れる場合などにも使われます。

“You are fired!”って本当に言われたりするの?

トランプ前大統領が出演していたリアリティ番組「アプレンティス」での
“You are fired!(お前は首だ)”
というキャッチフレーズは、彼が選挙に敗れた際に反トランプ派の掲げたプラカードでも良く使われていたので、ニュース番組などで見かけた人も多いと思います。

fire” や “sack” も解雇という意味ですが、口語やカジュアルな場面で使われることが多い言葉で、自分に非がなく解雇された場合にも使われます。

しかし、先進国の労働法では、即時解雇の場合においても様々な裏付けや手続きが必要となりますから、会社でいきなり上司や人事担当から “You are fired!” と言われることはほぼないでしょう。

例文

  • I make sure that you will be fired!!
    必ずクビにしてやる

一時の感情に任せてこんなことを言ってしまうと、後々自分に面倒が降りかかってくるので、これは実際には使わないようにしてくださいね。

例文

  • Gosh! I was sacked yesterday…
    チェ! 昨日クビになっちゃったよ。。。。。

雇用契約に関して、覚えておくと便利な言葉

  • Employment Contract/ Employment Agreement:雇用契約書/雇用合意書

  • Fixed term contract:終了日が明記された契約書
    ビザの有効期限などの関係で、海外で働く場合にはこのタイプの雇用契約書を提示されることが多いかと思います。

  • indefinite/ unlimited term contract:契約が終了する期限が明記されていないもの

  • Contract terms:契約条件


  • Collective Contract/ Agreement:労働協約
    労働組合が労働者の代表として雇用主側と交渉し合意した雇用契約で、組合員すべてに同じ条件が当てはまる。それ以外の雇用契約では、その内容は一人一人異なります。

  • Job offer :内定
    通常 “offer letter” という内定通知書が発行されます。

  • Commencement date:業務の開始日

  • Probation period : 試用期間

  • Leave : 休暇

    ・Annual leave:年次休暇
    ・sick leave:疾病休暇
    ・parental leave:育児休暇
    ・maternity leave:出産休暇
    ・compassionate leave:弔事休暇
    ・unpaid leave/ leave without pay:無給休暇
    など、取得可能な休暇にも様々な種類があります。

  • Disciplinary action/ measures : 懲罰規定
    世界中から出稼ぎ労働者が集まってくる中東では、全員に当てはまる常識というのが存在せず、詳細な規則を決めておくことが必要とされ、契約書にも事細かな条項が含まれていました。


  • Termination :契約の解除
    雇用主側からの解除、従業員側からの解除どちらの場合でも、雇用契約を解除する場合には ”termination/ terminate” を使います。

  • Resignation: 辞任

  • Retirement:退職

  • Notice period:通知期間
    勤続年数などにより必要とされる通知期間がことなってきます。

  • Severance pay:退職金
    “End-of-service gratuity” と言う場合もあります。

さいごに

解雇という言葉は、毎日会社で一生懸命働く私たちにとっては、恐ろしい響きを持つ言葉です。

しかし、2019年のトヨタ自動車・豊田章男社長の「終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」の発言を聞くまでもなく、日本人が将来就労年齢の間に、自らの意志または解雇という形で雇用の場を変更することは珍しいことではなくなる、と言うのは容易に予測できます。

もし、この記事を読んでいるあなたが、「英語を使う部署に異動したい」「外資で働いてみたい」という希望を持って英語を勉強しているなら、自分の専門分野の英語だけでなく、雇用契約書に出てくる英語を勉強してみることを是非お薦めします。

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